【議会報告】平成30年12月議会 「糸島市運動公園等整備計画」について市民への説明と意識調査を求める請願について

昨日(3/27)、3月議会が終了しました。

3月議会では、生物多様性&海洋保全と、図書館サービスについて一般質問したり、30年度の予算について審査したりしました。それについては今、それをまとめた通信を作成していますので、また出来上がったら報告させていただきます。

今回、3月議会に、市民の方から、運動公園に関する請願が出されました。

現在、雷山に計画されている運動公園の整備計画について、市民向けの説明会と、アンケートによる意向調査を求めるもので、

藤井は賛成しましたが、結果は賛成4反対15で否決となりました。

昨日、議場において賛成討論をしたのですが、時間がなくて後半を端折りましたので、討論原稿の全文をここに掲載させていただきます。

請願第1号 「糸島市運動公園等整備計画」について市民への説明と意識調査を求める請願

【賛成討論】

 先日の総務文教常任委員会での請願審査の際に、執行部より、運動公園の整備に関するこれまでとこれからの市民との意見交換会について、説明を受けました。今年度は、体育協会、子育て支援団体、障がい者関係団体、防災士会との意見交換会を実施され、来年度は、体育協会、スポーツ施設利用団体、子育て支援団体、障がい者関係団体、防災士会との意見交換会を予定されているとのことでした。その点に関しては、ぜひそこで出た意見をこれからの計画に反映していただきたいと思いますし、今後もしっかりと実施していっていただきたいと思っています。

 一方で、その中には、請願者が求めておられる対象者を限定しない市民が誰でも参加できる説明会・意見交換会は、これまでもこれからもひとつもありませんでした。

 私は運動公園の計画そのものに反対しているわけではありません。しかし、多くの税金をかけて整備する運動公園を市民みんなから愛される施設にしたい、と考えています。それは、執行部のみなさんも同じ想いだと思います。

 そうであるなら、少しでも多くの市民の声を反映するために、少しでも多くの市民の納得を得られるように、対象者を限定しない説明会、意見交換会を開催すべきだと考えます。

 説明会をしたら、参加者から不満の声が出るかもしれません。しかし、整備をしてから不満の声が出る方がもっと問題であり、それは取返しがつきません。まだ変更の余地がある今の時点で、多くの市民に説明し、意見を聞いておくべきだと考えます。

 当然、市民の声を聞いたらそれに対して対応する必要が出てきます。

 それでも、そのプロセスに時間をかけて丁寧に、慎重に進めていかなければならないと考えます。請願者が書かれているとおり、運動公園の計画は、公園を利用しない人も含めて、すべての市民に関わる重大な計画だからです。

 ひとつは現時点で総額50億という莫大な建設費、それは市民の税金を使って建設するものです。

 そして、もうひとつは今回多目的体育館を建設したら、現在廃止を予定している体育施設の他に新たに7000㎡の公共施設を廃止しなければならないという点です。私は、その重要性への認識が低すぎるのではないか、と考えています。先日、委員会において、執行部より、これまでの運動公園の整備に関する説明を受けましたが、その中で、体育施設の廃止は、運動公園の整備に関わらず実施しなくてはならないことで、運動公園を整備したからといって廃止になる施設が増えることはないと説明を受けました。

 その時にも指摘しましたが、昨年3月議会の私の一般質問に対して、総務部長より「多目的体育館を整備しないと仮定すると、削減率は約2ポイント下がって約23%となり、削減必要面積は約7000㎡減少する」と明確にお答えいただいています。

 逆に言えば、多目的体育館を整備したら、その建設費用や維持・更新費用によって、公共施設等総合管理計画における公共施設の削減率が2%上がり、削減必要面積が約7000㎡増加するということです。

 それを良しと考えるかどうかはそれぞれの考えなので、ひとまず置いておいて、多目的体育館を整備したら他に廃止しないといけない公共施設が約7000㎡増えるということは、我々議員も執行部のみなさんも全員が認識しておかなければいけない重大な事実です。

 その上で、1000㎡の体育館をふたつ廃止して、新たに7000㎡の体育館をつくることが統廃合だと言えるのか、公共施設等総合管理計画を踏まえた計画だと言えるのか、私はもっと厳密に精査する必要があると考えていますが、その点は今回の請願に直接関係することではありませんので、ここではこれ以上言及しません。

 我々議員は議決責任を有しています。我々の決断が、10年先20年先の将来世代に大きく影響を与えることになります。それだけの重い議決責任を有している議会として、少しでも多くの判断材料を得るために、今回請願者が求めている対象者を限定しない説明会やアンケートを、執行部に求めるのは当然だと考えますし、むしろ議会としても独自に実施した方がいいことだとも考えています。

 今回の件に限らず、民主主義社会においては、市民への情報公開、市民への説明、市民の納得形成が重要です。ひとつひとつの案件への納得よりももっと重要なのは、プロセス全体への納得です。プロセスへの納得なしには、市民の政治参加・社会参加意識の向上も、市民協働・市民参画の推進も、民主主義の発展もありません。

 プロセスへの納得を生み出すためにも、市民の政治参加・社会参加意識を向上させるためにも、ひいては民主主義を前進させるためにも、運動公園に関して全市民を対象とした説明会やアンケートを実施すべきだと考えますので、本請願に賛成いたします。

 最後に、一般市民にとって請願というのは馴染みのない縁遠いものだと思います。そんな中勇気を振り絞って提出された今回の請願者に敬意を表し、私の賛成討論を終えさせていただきます。

糸島市議会議員 藤井よしひろ

糸島市議会議員・藤井よしひろの市政活動をお伝えするwebサイト

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